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ひかり

ひかりには二種類ある。

ひとつは太陽から届くひかり、もうひとつは人が作るひかり。

太陽からひかりが届いている時間を昼といい、人が作るひかりが活躍するのが夜だ。

ひかりを作り出してからひとは暗くなってからも活動できるようになった。

夜の世界でのひかりはひとの安心そのものだ。

街灯がおおい場所は人通りがおおいだろうし、ひかっている部屋は中にひとがいることを示している。

とおくのほうでぼやけているひかりを見ると逆に不安になってさびしくなるのも本来ひかりに安心を感じるからだ。

しかしこれらは「くらやみによりそうひかり」だ。

そうではない過剰なひかりは夜が夜であることを失ってしまう。

わたしたちが地球という星にいることはひとが宇宙空間に飛び出したときから、誰もが持つ共有の知識となったが、それを実感することは難しい。

昼があり、夜がくることはいまのわたしたちが地球という惑星にいるという感覚をいつでもどこでも感じることのできる数少ない手がかりだ。

わたしはいつか、夜のくらやみがなくなってしまうことを恐怖している。

くらやみはひかりのひとつの状態だ。

ひかりは常に変化している。

いつでも変わらないひかりなんて、この惑星上にあるべきではない。