ぐらぐらの机と藤森さんの建築

水戸芸術館で行なっていた建築家、歴史家の藤森照信さんの展示を見た。

そのあと一時間程度路上観察をしながらいつも通り家の写真などを撮った。

水戸という特殊な土地のせいか、よいものを見たからか、ふだんよりシャッターをきる回数が多かったような気がする。


話は少しそれるが、最近は部屋に机が欲しくて、探し回ったりしていた。

しかしなかなかよいものはなく、というかよいものは高くて手が出せないので、自分で作ることにした。

自分で作るといっても一からというわけではなく、廃材を利用してとりあえず机らしいものになればいいという程度だ。

材を探し集め、工法を調べ、なんとかできそうだったものの、ぐらぐらで到底使いものにならなそうなものができた。

こんな簡単な構造物もつくれないんだから家をつくるなんてものすごいことだなぁ…とあらためて建築技術というものの偉大さを思い知っていた。


話を戻すと、藤森さんの建築は自然をいかに建築に取り入れるかという問題を通り越して、建築は自然物であると言わんばかりだった。

大きな木から苔のような小さいものまで、とにかくたくさんの植物が登場するのだが、それによって印象づけられたのは、建築は地面の上に、土の上にたっているということだ。

最近の住宅やビルは軽々しく地面の上にポンと置かれているような感じがする。

そのせいかはわからないが、基礎の部分、土の中のことを忘れがちだ。

建築といわれるもののほとんどは土の上に成りたっているのだ。

私のつくった机も土に挿してしまえば安定するのにと思ったが家具の場合そうはいかない。

家具というものは構造物を土からどう切り離すかをつきつめた技術であるともいえそうだ。


なにかと携帯性や移動性がもてはやされる中、藤森さんの木や山そのもののような建築は、本来の自然の摂理というか、原則を思い出させてくれた。