すこしずつゆっくりと動いている

わたしが植物を好いているわけが最近すこしだけわかった。

わたしはわたしが動いていないと感じるとき、とてもこわい気持ちがやってくる。

現実にそんなことはなくても、そんな気がすることがとてもこわいのだ。

植物は、動いていないようにみえる。

しかし長く付き合っていると、すこしずつ成長していることがわかる。

いつのまにか新しい葉をつけ、背も伸びている。

そういう発見をするとき、わたしは深い安心とよろこびにつつまれる。

動いていないようにみえるものも実はすこしずつゆっくりと動いているのだ。

そんな植物たちを観察しているわたしもまた同じ時間を過ごし、すこしずつゆっくりと動いているはずだ。

動いていないことへの心配はほとんど杞憂だ。

目に見えない速度で、しかし確実に動きつづけている。


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