日常があふれるとき

日常、生活と呼ばれるものはとらえどころなくだらだらと流れていってしまう。

そのままにしておくとたまらなく不安な気持ちになるので絵を描いたり、こうして文字に起こしてみる。

それでも本当に生きるということそのものはとらえきれず、感じることも難しい。

ごくたまに、それらすべての感覚が体の中に入り込んでくる瞬間がある。

去年わたしは大学院への進学を機に引越しをしてシェアハウス暮らしになり、軽自動車も手に入れた。

わたしの人生においてこんなに環境が一変した一年はない。

しかしそれをうまく感じることができずに過ごしてきた。

頭ではわかっているのに実感がない。

 

ある夜、二時間ほどの運転を経てへとへとに疲れ、もうすぐ家に着くというときに突然、今まで感じられなかったことすべてが一気になだれ込んできた。

そのときの疲れ、夜の暗闇、真冬の寒気、タバコのにおい、どれが引き金になったかはわからない。

それらすべてのせいなのかもしれない。

わたしの体の中は感情、感覚、今までの時間でいっぱいになり、涙という形であふれだした。

こんな瞬間が本当にごくたまにある。

それはいつもひとりっきりの、心地よい孤独のなかにいるときだ。