眠気、ふらつき

これを読んでいる人の周りに、いつも眠そうにしていたり、ぼんやりしているな、と思う人がいるかもしれない。

たぶんよく思い出してみれば誰の周りにもひとりはそんな人がいる。


僕はいま精神科に通院している。

いまの時代、あまり珍しくないことだから驚く人も少ないと思う。

三週間に一度診察があり、薬が処方される。

僕が処方される薬は主に二種類、抗不安薬抗うつ薬

作用は字面を見てわかるそのままこと。

その副作用としてどの薬にも〈眠気、ふらつき〉と書いてある。

僕の解釈だから間違っていることもあると思うけど、この薬は頭の過剰な回転や空回りを緩めるものだから、この副作用というのは本来の作用の延長にあるもので、決して付属することではない。


さっきの話にもどると、眠そうにしている人やぼんやりしている人は薬に頼らず、自分の力でそれを行なっている人なのではないだろうか。

常に回ってしまう頭をどうにか緩めようと、ぼうっとなにかを見つめたり、本を読んで意識のリズムを変える。

たぶんそんなことをしている。

僕はいま薬をやめてしまうと余計なことが頭を埋めつくして、動けなくなってしまう。

動くことには、適度に頭を緩めなくてはいけない。

頭を緩めることでようやく身体を感じることができる。

そしてそれを今度は動かしてみる。

ようやく数歩だけ、歩き出すことができる。